信仰の証
主の恵みを交わし。

小さな生き物が教えてくれた神さま(海島 晴由)

投稿者
tbic
投稿日
2021-01-25 11:37
閲覧数
139
私は十数年前に妻子と別れ一人になりました。そのとき以来、時間を無駄に過ごしてはいけないと思うようになり、また、別れた子供たちに「何かを残したい」との思いもあって、水中写真に取り組み始めました。

海の生き物を撮るうちに、三〇数年前に言われた言葉が、私の脳裏に蘇ってきました。「進化論は間違ってる!」それは高校生のときに、一人の同級生が私に向かって発した言葉でした。彼はクリスチャンでした。

「なぜ?どうして?恐竜は、化石は、どう説明するの?」しばらく議論した後、彼の熱心な言葉に、「彼の考えはもしかしたら本当かも知れない」と、そのときは少し信じました。勧められるまま一度だけ教会にも行きました。しかしその後忙しい日常生活の中で、神さまのことはどこかに忘れ去ってしまいました。

「生き物は決して偶然にはできない」「すべての生き物を創造した神がいる」

と、私に再び思い出させ確信させたのは、小さな海の生き物の写真でした。あるとき、トゲトサカと呼ばれる赤いサンゴの中に一・五センチの小さなエビが潜んでいるところを、ストロボをサンゴの枝の外から当てて、枝と枝の間から木洩れ日のように光が差して、エビだけに当たるように狙って撮りました。構図とストロボの角度に気を配りながら何枚かシャッターを押しました。現像してみると、最初の数カットはエビに光が当たっていませんでした。しかし、その一枚は、一筋の光が狙いどおりエビだけに当たり、エビの体にデザインされた鮮やかな縞模様を浮き出させていました。それは一瞬息を止めるほどの美しさでした。

サラサエビは、どこにでもたくさんいる、他の魚の餌にされてしまうようなエビです。しかし今ルーペで覗いているサラサエビは、見事にデザインされた衣装で着飾り、舞台の主役を務めるプリマドンナのようです。

このとき、「これは偶然にできたものではない。このエビのデザインをした創造主がいる」という思いが浮かびました。そして日が経つにつれて、この思いは私の頭の中に定着し、少しの疑いもない確信へと変わっていきました。

「神が創造された海の生き物たちの写真集を作りたい」

と思うようになり、写真を小学館に持ち込みました。それから数年後、小学館で写真集を出版してくれることになりました。しかし、なかなか具体的に編集作業が始まらない頃、別れた子供と初めて連絡が取れました。私は子供たちがどんな子供に育ったのかとても心配でした。両親の離婚の影響を受けて暗い子になっていないか、わけのわからない子になっていないだろうかとても心配でした。そこで、離婚後初めて子供たちに手紙を出しました。海の生き物のこと、その生き物を造った神さまがいるという話を書き送りました。神さまを信じる子になって欲しいと思ったからです。

するとすぐに返事が来て、子供たちは七年ほど前にハワイで洗礼を受けてクリスチャンになっているとのことでした。彼らは私の望んでいたように神さまを信じるクリスチャンになっていたのです。

「有名な牧師(本田弘慈師)が来るからぜひ聞きに行ってください」と勧められ、家から車で一時間ほどのところにある教会に行ってみました。

「わたしの愛の中にとどまりなさい」(ヨハネ一五・9)

というイエスさまの御言葉が、初めて心の中に入ってきました。

しかしその頃私は、日曜、月曜は海に潜り撮影する日と決めていましたから、次の週もその次の週も、とにかく、しばらくは教会に来られないと思っていました。何しろ写真集の編集作業も始まっていないのですから。ところが、この週の少し前に大腿骨を骨折して入院していた私の母の病状が、日増しに悪くなってしまいました。MRSAを院内感染し、さらに肺炎を起こし、意識もはっきりしなくなりとても危ない状態になったのです。とても海に行けるような状態ではないので、しかたなく午前中は教会に行き、午後から病院にお見舞いに行くことにしました。

母はけっきょく四カ月半入院していましたが、その間、私は毎週休まずに教会に通っていました。三カ月ほど経ったとき、創造主である神の存在を確信しているのならば、その神さまがどんな神さまなのかをもっと知らなければならないと思うようになりました。そして、取りあえず「神さまの愛の中にとどまらせていただこう」と、洗礼を受ける決心をしました。

不思議なことに、洗礼を受ける決心をした日に写真集の編集作業の日程が決まり、翌年の四月に写真集『いのちの海』が小学館から出版されました。その後、母の病状も完全に回復し、八四歳になった今も元気です。母の入院は、私を教会に結びつけるために神さまがなさったことだと後で確信するようになりました。

翌々年の七月には次女の結婚式に呼ばれ、娘たちの住んでいるサンディエゴで、一三年ぶりに子供たちと再会することができました。

洗礼を受けて二年ほどたったある日、神さまの導きと本当にたくさんの恵みがあったことを思い起こしていました。そのとき、私は創造主である神を確信しているが、本当に神さまのことを分かっているのだろうかとの思いが出てきました。宇宙は一千億光年あるいは一千五百億光年の大きさがあると天文学者は言います。光の速度で一千億年とは、人間には本来理解できない距離であり、それほどの宇宙を創った神さまを、理解することも想像することも無理なことではないかと思えたのです。人々が、そんな途方もない神を確信できないのは仕方がないことではないかと思ったのです。そんな思いで黙想に耽っているとき、突然ひとつの言葉が私の心に飛び込んできました。

 わたしを見た者は、父を見たのです。

どこかで聞いたような言葉だと思いパソコンで聖書を検索すると、それはヨハネの福音書一四章九節にありました。それから夢中になってヨハネの福音書を何度も何度も読み返しました。「主よ。私たちに父を見せてください。そうすれば満足します。」とピリポがイエスさまに言ったとき、ピリポも父なる神さまをよくわかっていなかったのです。人間には理解できないほど大きな父なる神さまは、イエスさまを通してでなければ理解できないことを、イエスさまは教えてくれたのです。あの御言葉は、ピリポに答えたように、イエスさまが私に直接話しかけてくれた言葉であると確信しました。

さらに、もう一人の助け主である聖霊さまは、すでに私の内に住んでくださっていることもこの時わかりました。そして聖霊さまに教えられ

「イエス・キリストは主である。ピリピ二・11)

と告白できたのです。

イエスさまの十字架は、自分の罪のための贖いであったことを心から感謝し、涙をもって悔い改めることができました。私を今まで導いてくださった方はイエスさまであると確信しました。人とは比べようもない一千億光年の宇宙を創られた偉大な神さまが、私に話しかけ、直接働きかけてくださったという素晴らしい体験が、人の栄誉を求めてきた私を変えました。神さまの最大の恵みは、本来の人間には信じることが不可能なほど偉大な、全能の神さまを信じることのできる信仰を、信仰の創始者であり完成者であるイエスさまによって与えられたことであると確信できたのです。

この体験は、私が特殊な人間だったからではなく、聖書に触れたことによって起こったことなのです。聖書を通して誰でもイエスさまに出会うことができるのです。

「あなたがたは、聖書の中に永遠のいのちがあると思うので、聖書を調べています。その聖書が、わたしについて証言しているのです。」(ヨハネ五・39)

と聖書にあるとおり、聖書はイエス・キリストを現している書物だからです。
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