マタイの福音書11:28-29　(クリスチャンの道)

マタイ11:28-29「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。わたしは心優しく、へりくだっているから、あなたがたもわたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。そうすればたましいに安らぎが来ます。」

クリスチャンの道は花の道、錦（シルク）のような華やかな道ではありません。本当に大変な道、苦しみが伴う道ですが、そこに行かなければなりません。なぜでしょうか？そこが命につながる道、復活の栄光がある道だからです。それは教会の歩むべき道であり、個人の歩むべき道でもあります。

今日の本文でイエス様は、私たちが負っている重荷も大変なのに、そこにくびきまで負わせると言われます。これは私たちの人生の重荷を軽くしてあげる、と約束したことではありません。そして、人生の重荷を下ろしてくださり、避ける道を約束してくださったことでもありません。これは、ちゃんと重荷を負って歩める方法（生き方）を教えるという約束であります。これが私たちクリスチャンに対するイエス様の招待です。そして、その道は自分のための道ではありません。詩篇84:6、「彼らは涙の谷を過ぎるときも、そこを泉のわく所とします。初めの雨もまたそこを祝福でおおいます。」

私たちが涙の谷を過ぎるとき、神様はそこを泉のわく所とすると約束してくださいます。しかし、それは私たちが飲む水（泉）ではなく、隣人のための水（泉）です。私たちがその谷を過ぎて行きながら涙を流せば、私たちが流した涙の谷で人々がその泉（涙）を飲み、力を得、回復する、そんな泉の所を主が用意してくださいます。つまり、使徒パウロの告白、使徒20:35、「このように労苦して弱い者を助けなければならないこと、また、主イエスご自身が、『受けるよりも与えるほうが幸いである』と言われたみことばを思い出すべきことを、私は、万事につけ、あなたがたに示して来たのです。」

このメッセージは勝利と幸せを約束するメッセージではありません。もちろん、私たちが信じるキリスト教は幸せと勝利を約束するときがあります。しかし、キリスト教はいつもそんな約束だけをするのではありません。私たちには避けられない道、重荷を負って歩むべき道があります。その道が悲しみと敗北、涙の道かもしれません。さらに、その道は自分のための道ではありません。私たちが涙の谷を、十字架を負って歩むとき、たくさんの人々がその道を通して励まされ、慰められて、たましいが生き返る泉の所となるという約束です。今日、それが私たちに与えられた神からの時代の使命です。だから、私たちはこれから自分の問題を乗り越えて、隣人を生かす働きに関心を持たなければなりません。それは、今日私たちが神の御前で回復すべき一番大切な観点です。

使徒パウロもローマ9:1-3で、こう叫んでいます。「私はキリストにあって真実を言い、偽りを言いません。次のことは、私の良心も、聖霊によってあかししています。私には大きな悲しみがあり、私の心には絶えず痛みがあります。もしできることなら、私の同胞、肉による同国人のために、この私がキリストから引き離されて、のろわれた者となることさえ願いたいのです。」

「私がのろわれ、キリストから引き離されても、彼らを救ってください。」これが兄弟姉妹、親戚、隣人に対する使徒パウロの本音でした。私たちもパウロのように、豊かな命を持った、先に救われた存在です。だから、私たちは信じない人々のために、また大変な人生を生きる隣人のために、パウロと同じ心を持つべきであります。それが神のみこころであり、人間に対する哀れみと痛みが回復したクリスチャンの心です。そして私たちがちゃんと覚えなければならないことは、その道がたとい涙の谷であり、避けたい道、行きたくない道であっても、従順に従って行けば、神がその道端で、たくさんの命の実を結ばせてくださるはずです。それが私たちクリスチャンの人生の歩むべき道であり、喜びの源です。

１コリント15:57、「しかし、神に感謝すべきです。神は、私たちの主イエス・キリストによって、私たちに勝利を与えてくださいました。」だからこそ、クリスチャンとして私たちは、大胆で揺るぎません。私たちは恐怖を抱いて逃げません。私たちは決して恐れの中に住んでいません。私たちが直面している困難や逆境とは関係なく、私たちは勇敢です。私たちの生き方は信仰に満ちた告白を繰り返し、確信に満ちて何があっても、私たちは勝利者です。

ある人はこう言います。「私はこれからの人生の中で何が起きるかわかりません。明日何が起きるか見分けがつきません。」それは、クリスチャンの告白ではありません。私たちはそのようには話しません。私たちは明日何が起きるか、もう知っています。明日私たちは勝つことになっています。そして、勝利の中で叫び、踊り、喜びます。なぜでしょうか？それは、既に御言葉に約束されているからです。ローマ8:28、「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。」２コリント4:17、「軽い患難は、私たちのうちに働いて、測り知れない、重い永遠の栄光をもたらします。」２コリント2:14、「私たちは至る所で常に勝利の行列に加えています。」

私たちが従って生きる「記録された御言葉」は、雨や雪が降っても、永遠に私たちを勝利者だと語っています。だから私たちは、ただ御言葉に従って生きるわけです。ローマ8：35に、「私たちをキリストの愛から引き離すのはだれですか。患難ですか、苦しみですか、迫害ですか、飢えですか、裸ですか、危険ですか、剣ですか。」とあります。これらすべてを語った後に、「聖書を記録した方」である聖霊様の結論は、私たちが圧倒的な勝利者だと語っています。イザヤ書54：16-17でも、「聖書を記録した方」は、次のように言われます。「見よ。炭火を吹きおこし武器を作り出す職人を創造したのはわたしである。それをこわしてしまう破壊者を創造したのもわたしである。 あなたを攻めるために作られる武器は、どれも役に立たなくなる。また、さばきの時、あなたを責めたてるどんな舌でも、あなたはそれを罪に定める。これが、主のしもべたちの受け継ぐ分、わたしから受ける彼らの義である。―主の御告げ。―」

驚くべき御言葉です。皆さん、私たちは無敵です。私たちの人生は、神の栄光のための目的があるので、私たちがキリストの勝利の中に生きている限り、この世のどんなものも私たちを敗北させるものはありません。私たちは既にキリストと共に、キリストの中で勝利を収めています。これ以上、私たちが戦い続け、克服しなければならない対象はありません。だからこそ、私たちの人生が、どんな状況であれ、これらの事実と異なって考えて、心を放っておくことは、絶対にダメです。

告白の祈り、主よ、私は聖書で私について記録されたすべての真理の中を歩みます。主は私の岩であり、力です。主は私の人生の栄光です。その中で私はこの世に打ち勝ちました。私はキリストの勝利の中を歩みます。私はイエス・キリストを通して人生の重荷を支配し、毎日勝利して進みます。私は恵みと平安の中で毎日歩み、私は健康で活気があり、そして強いです。主にすべての栄光がありますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン！