創世記2:24 (聖書的結婚観)

創世記2:24 「それゆえ、男は父と母を離れ、その妻と結ばれ、ふたりは一体となるのである。」

家庭の基本は、結婚(夫婦関係)にあります。良い結婚は自然に作られるものではありません。お互い積極的な努力が必要です。

1.夫と妻の役割

今日の本文の創世記2:24で神様は「夫と妻は一体となる」と言われました。これはどちらか一方で一つになる競争関係ではなく、同等の二つの人格が互いに補完して完成する一体を意味します。夫と妻はお互い違う才能を持っています。この違いを緊張関係として見ないで、お互いよく活用して結婚をもっと豊かにしなければなりません。夫と妻は各自の賜物と必要に応じて家庭内で責任を分担します。

キリストが教会を愛されたように夫は妻を愛し、主に従うように妻は夫に従わなければなりません(エペソ5:22-33)。これは主従(従属)関係ではなく、愛と尊敬の関係です。ここで夫にリーダーシップが与えられるのですが、しかしそのリーダーシップは特権ではなく、責任です。

もちろんそれぞれの家庭で夫婦の役割は少しずつ変わることができるのですが、夫は家庭全体を神様が望まれる方向に導き、決断の最終的な責任を負わなければなりません。また妻は夫とよくコミュニケーションして協力し、夫が下した最終的判断に喜んで従います。

2.コミュニケーション

結婚当初は誰でも期待に満ちて、どんなことでもお互いに会話しながら分かち合おうと思います。しかし数ヶ月、数年経つと、予測可能な一つのパターンが作られ、お互い意見が変わり、越えられない壁を作ってしまいます。だから多くの夫婦が自分たちも知らないうちに親密感を失ってしまい、退屈と孤独感を感じるようになります。

この問題は機械的な方法で改善できません。真面目に相手を配慮する、聞く練習が必要です。ヤコブの手紙1:19、「私の愛する兄弟たち、このことをわきまえていなさい。人はだれでも、聞くのに早く、語るのに遅く、怒るのに遅くありなさい。」

3.感情を治める

長期間にわたって解決されていない問題がある場合、怒りと嫉妬、失望感などが蓄積され、ある瞬間に爆発してしまいます。内側に爆発すると、自分を否定し、うつ病と自殺につながり、外側に爆発すると、離婚につながります。

だからそんな感情を解決するためには、まず自分の率直な感情を認めなければなりません。感情を認めると、それがどんな感情なのか、またその原因が何なのかを探し、その感情を言葉で相手に伝えなければなりません。直接言葉で伝えられないのであれば、手紙やメールで伝えてもいいです。このように、その時その度に二人が問題を解決できなければなりません。エペソ人への手紙4:26-27、「怒っても、罪を犯してはなりません。憤ったままで日が暮れるようであってはいけません。悪魔に機会を与えないようにしなさい。」

4.衝突(夫婦喧嘩)の対処

結婚はお互い違う人が一緒に生活することなので、衝突が生じるのは当然です。二人が近づくほど、衝突の可能性は高まります。決して衝突は悪いことではありません。お互いの関心であり、理解のための通過過程です。

しかし衝突の対処方法を知らないため、様々な問題が発生します。衝突を避けるために、お互いが率直な感情を表に出さない場合があります。そうすると、根本的な理解も、解決もありません。また衝突が起こると、お互いに批判したり文句を言ったり、皮肉を言いやすいのです。それを避けるために、お互い冷静になる必要があり、必要なら、沈黙の時間も使わなければなりません。そして二人だけで解決できないのであれば、信頼できる人(クリスチャン)に相談を頼んでもいいです。お互いに話になり始めると、いくつか選択できる解決方法が見え始めます。そうすると、お互いに受け入れられる方法を選んで解決していきます。

5.夫婦の性生活

結婚後の夫婦間の性生活は単に身体的な結合だけではないと聖書は語ります。性はただ体の快感と情熱だけでなく、感情を伝える媒体であり、精神の交流です。だから感情と精神が支えられないと、夫婦の体は開かないのです。聖書が教えている性の目的は、普通次の5つと考えることができます。

1) 出産

神様は人間を中性ではなく、男女で創造されました。性を人間に良いものとして与え、性的結合で子孫が誕生するようにされたのです。

創世記1:27-28、『神は人をご自身のかたちとして創造された。神のかたちとして人を創造し、男と女に彼らを創造された。神は彼らを祝福された。神は彼らに仰せられた。「生めよ。増えよ。地に満ちよ。地を従えよ。海の魚、空の鳥、地の上を這うすべての生き物を支配せよ。」』

2) 親密さを得る

性的結合で一体になるのは強力なコミュニケーションの方法です。言葉を使わず、次のような内容を伝えます。「あなたを愛しています。あなたが必要です。あなたに私の全てを明らかにすることを嬉しく思います。」性生活が改善されると、夫婦の親密さも増加します。

3) アイデンティティを育てる

私たちが男性として、または女性としていることは、個人のアイデンティティにおいて非常に重要です。結婚の中での祝福された性生活は個人のアイデンティティを強化します。結婚した夫婦は、性に関してお互いの体と関心の違いを無条件に受け入れることが重要です。それらを批判したり、冗談として使うことは相手を傷つけます。

4) 喜びを与える

喜びを与えるのも性生活の目的の一つです。

箴言5:18、「あなたの泉を祝福されたものとし、あなたの若いときからの妻と喜び楽しめ。」

5) 不倫防止

祝福された性生活を通して、性的純潔を維持できます。性は支配手段でもなく、報酬条件で得るものでもないのです。お互い相手のニーズを喜んで受け入れることが重要です。欲求の違いをうまく調節する必要があります。

コリント人への手紙第一7:2-5、「淫らな行いを避けるため、男はそれぞれ自分の妻を持ち、女もそれぞれ自分の夫を持ちなさい。夫は自分の妻に対して義務を果たし、同じように妻も自分の夫に対して義務を果たしなさい。妻は自分のからだについて権利を持ってはおらず、それは夫のものです。同じように、夫も自分のからだについて権利を持ってはおらず、それは妻のものです。互いに相手を拒んではいけません。ただし、祈りに専心するために合意の上でしばらく離れていて、再び一緒になるというのならかまいません。これは、あなたがたの自制力の無さに乗じて、サタンがあなたがたを誘惑しないようにするためです。」

ヘブル人への手紙13:4、「結婚がすべての人の間で尊ばれ、寝床が汚されることのないようにしなさい。神は、淫行を行う者と姦淫を行う者をさばかれるからです。」

6.家計(財政)

神様は私たちがこの世で生きて、使命を果たすようにお金を任せて下さいます。マタイの福音書6:33、「まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます。」だから家計は神様を中心に考えなければなりません。収入がある場合、まず献金を聖別します。家計に関して重要なのは予算を立てること、予算を守って欲望に負けないこと、夫婦の考えが一致すること、などです。いつも正しい金銭の管理方法を学んでください。支出が必要な時、決定方法、予算を立てる、予算を守る方法などです。

金銭の管理方法はシンプルな方法が持続できるから良いと思います。一つの方法で最初に支出項目を決定し、次にそれぞれの項目について毎月いくらを支出できるかを考えます。支出総額は収入総額と同じです。そしてそれぞれの支出項目ごとに封筒を用意して、決めた金額だけ入れておきます。もし決めた金額を使い切ったら、その月はそれ以上の支出をしないように努力します。

夫婦間の支出パターンの背後にある心理的な問題を扱う必要がある場合もあります。心の中に問題がある時、経済的な問題が発生します。例えば、愛情の欠如や劣等感がショッピング中毒につながる可能性があります。

7.親との関係

親との関係はいつも結婚問題のトップ10に入っています。今日の本文の創世記2:24、「それゆえ、男は父と母を離れ、その妻と結ばれ、ふたりは一体となるのである。」と出ます。親を離れることは、その関係から精神的に独立することを意味し、夫婦が連合することは永遠に連合することを意味します。夫婦のうち、どちらか一方でも親から離れないと、問題が発生します。身体的には離れても、心理的に離れられない場合があります。親も子供を手放したくない場合もあります。このように不健全な親との共依存は、夫婦が健全な相互の依存関係を形成できないようにします。

だから神様の優先順位を知る必要があります。第一は神様との関係、第二は配偶者との関係、第三は子供との関係、第四は親との関係です。この優先順位が確実であれば、子供と親との関係によって結婚関係が崩れることはありません。

8.霊的一致

夫婦の霊的関係は結婚において非常に大きな役割を果たしています。ある調査によると、夫婦が一緒に祈るとき、結婚の幸せが加わるという結果が出ました。多くの夫婦がどうしたら霊的関係をうまく築けるかについての知識がありません。だから助けが必要です。一緒に聖書を読みながら分かち合い、一緒に祈り、様々なことについて神の導きを求めながら、お互いに分かち合い、一致していくことが何よりも重要です。